墨/SUMI

紅殻と並んで京都の町家を構成する色に墨色があります。

紅殻より松煙(墨)が勝った「べんがらごうし」の多くが墨色と呼ばれる色調に見えることに加えて、日本で一番厳しい京都景観条例によって、建物では銅板以外の金属板や屋根材は、原則、光沢のない濃い灰色か黒と決められていることから、新築の住居やマンション、ホテルの外観が墨色に塗られているのです。このため京都では、減少する京町家に代わって、新たに“NEO町家”と呼びたいほどの景観が作り出されようとしています。


●墨色 10R 2/0.5